2016年11月30日水曜日

2017 FUJI CUSTOMネタばらし BALLADシリーズ, STROLL編


今年もカタログやオフィシャルサイトに使用しているビジュアル用バイクのカスタム内容について
たくさんのお問い合わせをいただいているので恒例のカスタムネタばらしをやります。
まずはFUJIを代表するクロモリフレームのクラシックモデルからご紹介です。


まずはBALLADから。
ノーマル仕様はフラットバーながらロードジオメトリーのクロモリフレームということもあって、
見た目以上のスポーツ走行が可能な人気モデル。


コンセプトは女子でも乗りやすく洗練された都会的ネオクラシックスタイル。
NITTO B263ブルホーンにTempraのダブルブレーキレバーとNITTOバーエンドキャップ、
そしてBALLAD Rと同じダウンチューブシフターに変更してハンドル周りをスッキリさせ、
クランクはチェーンリングガードを外してDixnaのラクランクチェーンリングに換装して
より統一感のある煌びやかなシルバーパーツでまとめました。
サドルはSan marcoのRegal、タイヤはブラウンサイドに変更。
こういった派手ではないもののツボを押さえたカスタムはユーザーのセンスが垣間みれるところです。
ハンドル周りのカスタムはそれほど高額でもないのでチャレンジしやすいと思います。


お次ぎはロードタイプのBALLAD R。
ヨーロピアンビンテージな佇まいはノーマルでも十分ではありますが…


ブレーキ系統はDIA COMPEのGC610とDC165-EXの組み合わせに変更し、サドルはBROOKS B15、
エアポンプはビンテージでクランクはCNC処理されたエッジの効いたクラシックタイプに変更。


バーテープはベージュのコットンタイプへ変更してELITEのEROICAボトルをマウント。
モデルが着用するBarbourのビデイルにキャスケットの組み合わせも相まって、
コテコテのブリティッシュビンテージスタイルの出来上がりです。
このスタイルにツイードのニッカポッカー履いてツイードランに出れば完璧です!
クランク、サドルは高額ですが、それ以外のパーツは手を出しやすいので、
コツコツとカスタムを加えていくのも楽しみの一つですね。


お次ぎはシングルタイプのヨーロピアンクラシックバイクSTROLL。
これは乗り手によってカスタムの方向性が変わるバイクです。


ヨーロッパのファッションスナップでファッショニスタが乗ってそうな、というのがコンセプト。
サドルは定番のBROOKS B17、ハンドルはVELO ORANGEのmilano barに板チョコデザインのグリップ、
そして大きなポイントはVELO ORANGEのチェーンガード。
多少取り付けに加工が必要ですが、他のシルバーパーツとのバランスも良く、
洗練された大人の都会的イメージがにじみ出るツボを押さえたドレスアップカスタムです。
サドル以外はどのパーツもお手頃価格なのでチャレンジしやすいのもポイント。


最後におまけで今年のニューモデルのBALLAD OMEGAのカスタムのご紹介。
BALLADの最終形態ということでシリーズのトップモデルになりますが、
こちらはクラシックというよりはスポーティな要素を前面に打ち出したスペックとなっているので、
カスタムの方向性も既出のそれとはちょっと変わってきます。


カタログ等に使用しているビジュアルに登場するBALLAD OMEGAは、
フロントホイールをカーボンの3スポークバトンに変更しただけというシンプルなもの。
ドレスアップの意味合いが大きいものの、一点豪華カスタムの典型的スタイルです。


フレーム、フォークともカスタムバテッドクロモリの本格仕様なので、
ドライブトレーンをグレードアップさせて走りに効くカスタムももちろんあります。
こちらも乗り手の個性が出るバイクだと言えそうですね。

次回はミニベロやクロスバイクのカスタムネタばらしです。お楽しみに!

2016年11月28日月曜日

記事掲載のお知らせ(cyclowired.jp)

2016年11月26日付けでスポーツサイクリング情報ステーション cyclowired.jp(シクロワイアード)において、FUJIのバイクのインプレッション記事が掲載されましたので、お知らせいたします。


今回ピックアップされたのは、エアロロードのTRANSONIC ELITE。


インプレッションでは
 「足残り良く、巡行性能が高い。乗りやすいエアロロード」
 「ロングにクリテにエンデューロに。平地寄りのオールラウンドな性格」
との評価をいただきました。

詳しくはシクロワイアードの記事をご覧ください。
Link → 2017モデルインプレッション
    フジ TRANSONIC フレームセットアンダー25万円のプロユースエアロロード




公式サイトも併せてご覧ください。

TRANSONIC ELITE Link → スペック等詳細
当初リアのダイレクトマウントブレーキがチェーンステー用しか発売されなかったので、フロント用をリアに付けて発売していたという逸話があるほど最先端スペックのロードバイク。エアロロードプラットフォームにも関わらずそのシルキーな乗り味は多くの欧米専門誌に取り上げられ、ほとんどのエアロロードが荒れた路面を苦手とするのに対してTRANSONICはそれをチャンスに変えることができる。それでいて横剛性はクラストップで駆動伝達ロスが少ないので、ロードレー スはもちろんのことショートディスタンスのトライアスロンでもその性能は発揮される。そして何と言ってもライダーが限界に挑戦することが出来るコストパフォーマンスの高さがポイント。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Avantgarde Black


雑誌掲載のお知らせ(クロスバイク購入完全ガイド2017)

2016年11月28日発売の「クロスバイク購入完全ガイド2017」(コスミック出版)においてFUJIのバイクが紹介されましたので、お知らせいたします。

37ブランド162台を収録した同誌では、クロスバイク選びのポイントからメンテナンスや走り方まで、初心者向けに優しく解説。加えて、30台を厳しくインプレッションした記事などが掲載されています。FUJIはインプレッション記事で定番のPALETTEとニューモデルのRAFFISTAが、ブランド紹介ページでROUBAIX AURAとBALLADが紹介されました。

こちらはPALETTEのインプレッション記事。遊び心溢れるカラーリングが特徴の同モデルですが、特に操作性、次いで発進・加速性能、コーナリング性能に高い評価をいただきました。


特徴となるカラーバリエーションはこちら。

PALETTE Link → スペック等詳細
FUJIを代表する定番クロスバイク。今年からクランクがシマノ製へと変更になり、ますます運動性能に磨きがかかる。細いチューブによるスキニールックなフレーム、そして遊び心溢れるカラーリング。 見た目にも走りにもこだわる人に最適なストリートバイク。
Sizes:15”, 17”, 19”, 21”, 23”
Color(s):Matte Black, Baby Blue, Purple Haze, Aurora White, Mustard

Matte Black

Baby Blue

Purple Haze

Aurora White

Mustard *誌面掲載Color


2017年モデルで新たにラインナップに加わったRAFFISTAのインプレッション記事。こちらでは「通勤だけでなく郊外にも出かけてほしい」「肩の力を抜いて楽しめる大人スタイルのクロス」というコメントとともに快適性とコーナリング性能で最高得点、次いで操作性、発進・加速性能、ブレーキ性能とも高い点数をいただきました。


RAFFISTAのカラーバリエーションはこちら。

RAFFISTA Link → スペック等詳細
新たにラインナップに加わった新型クロスバイク「ラフィスタ」。エアロシェイプされたトップチューブが特徴の新型フレームに、ACERAをメインにしたシマノパーツでコンポーネントを統一することで ワンランク上の走行性能はもちろんのこと優れた操作性とメンテナンス性を実現。やや太めの32cタイヤを標準装備しており、多少の悪路を難なく走破する機動性もポイント。 スタイリッシュなバイカラーが目を惹く全3色展開。
Sizes:15”, 17”, 19”, 21”, 23”
Color(s):Desert Beige, Cool Black/Silver, Garnet Red

Desert Beige

Cool Black/Silver

Garnet Red *誌面掲載Color


こちらはブランド紹介のページ。


各モデルのカラーバリエーション等詳細はこちらからご覧ください。
Link → ROUBAIX AURA 詳細
Link → BALLAD 詳細


*誌面の詳細については書店にて「クロスバイク購入完全ガイド2017」をお買い求めの上ご覧ください。

2016年11月26日土曜日

第1回河津フラワートライアスロン レポート ~FUJIサポートライダー大西 勇輝選手~

11月13日(日)に伊豆半島東岸にて第1回河津フラワートライアスロンが開催され、FUJIサポートライダーの大西 勇輝選手が出場しました。国内の年内では参加できる最後のトライアスロン大会。距離は、オリンピックディスタンスの51.5km(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)。
レースまでの準備、レース当日の天候、そして自分自身のコンディション、レース中に起こる体の変化、色んなことを感じフィッニッシュゲートをくぐった先に見えてくるものは?いろんな思いがこのレースレポートにはつまっており、トライアスロンは人生の縮図といえるかもしれません。ぜひご一読下さいませ!



”国内で一番最後のトライアスロン!河津フラワートライアスロンに参戦!” 



ここ数年、トライアスロンをはじめ、スポーツの指導や企画の運営に携わる活動が中心で、自身でしっかりカラダの準備をして走ることはほぼなかったのですが、今シーズンは、自分の中で「やっぱり自分もトライアスロンに出たい!」という思いが芽生え、8月の沼津トライアスロンにエントリーしました。しかし、当日は自分の出番の時に海のコンディションにより、スイムが中止に。。。
3種目できずに終わってしまったので、もう一回チャレンジできる大会はないかと探していたところに出会ったのが、今年が第1回大会の河津フラワートライアスロン。開催日が11月13日ということで、「海は冷たいんじゃないか?」「スイムアップした後が寒いのでは?」など、人生初の11月の大会に不安はあったものの、もうエントリーできるのがこの大会のみ。仲間からの後押しもあり、出場することに決めました。


仕事の合間に自分のトレーニング時間も普段よりは設けるようにしていましたが、まだまだカラダはまったくの準備不足。けれど、仕事など関係なく自分で走れるトライアスロンにワクワクしながら会場入り。寒さ対策のためホットクリームなども持って行きましたが、当日は20度近くまで上がる予報の快晴!そして、前日までは風も強く少し荒れていた海も穏やか(に見えた)。寒々しい過酷なコンディションも覚悟していたので、これ以上ない当日のコンディションに、テンションも上がってきます。


いよいよスタート直前。ウエットスーツを着て、海で試泳を済ませ、スタートラインに並ぼうと思ったその時。。。なんと、審判長から「海のコンディションによるスイム中止」のお知らせが。。。自分では水温も波の状況も問題なく、これは予想より気持ちよく泳げそうだと感じていましたが、大会側はテトラポットが途切れているところから入ってくるうねりを危険と判断したようです。
「またしてもスイム中止かぁ~」と残念半分、自分が出た今シーズンの2つの大会すべてがスイム中止ということで笑えてきました(笑)ただこれは迷いに迷って大会側が判断したことだと思うので仕方ない!とうことで、デュアスロン(バイク40km/ラン10km)になった河津フラワートライアスロンがスタート。





バイクコースは緩やかな登りを登って、折り返して戻ってくる1週約6kmちょっとのコースを6周回。いきなりバイクからのスタートだったため、どのくらいペースを上げていいのかつかめずも、カラダの準備不足であることは間違いないので余裕のあるペースで淡々と。

今回もバイクは相棒のTRANSONIC SL(2017年モデルはモデル名が変更⇒TRANSONIC ELITEで参戦。エアロロードのカテゴリーになるこのバイクですが、高速巡航はもちろん、登りも軽快に走ってくれるのが非常に嬉しいこのバイク。緩やかな登りですが、ある程度のスピードまで持っていくと「スーッと」進んでくれる感覚が体感できました。おかげで、普段あまり走ることのないレースペースに心拍数は少し上がっていたものの、足への負担は少なく20kmあたりまでは順調に走ることができました。がしかし。。。そうは甘くないのがトライアスロン。。。(準備不足が原因ですが)

Uターンのポイントで折り返し、ダンシングでスピードを上げようとした瞬間にふくらはぎがピリッと。。。つる手前でなんとか止まったものの、そこからはペースダウンしながらバイクフィニッシュへ。





ランに入ってもふくらはぎの様子を伺いながらの走りにはなりましたが、バイク後のランのあの苦しさが、なんだか懐かしく、これを走りきればゴールだ!という前向きで、トライアスロンを純粋に楽しんでいる自分がそこにいました。

最後は「やっぱりトライアスロンはいいなぁ」と、カラダは苦しいながらもココロは爽快で気持ちよくゴール。
結果は総合36位、年代別7位
あらためて「Do(する)」のトライアスロンの楽しさを実感できたこの大会。スイムは中止となりましたが、出場して本当に良かったです。


来年こそはもっとしっかりトレーニングをして、3種目を納得の走りでゴールするぞというモチベーションも自分の中で強くなりました。今年の冬は、仕事だけでなく、自分のトレーニングの時間も作って来ジーズンに向けて体の準備をしたいと思います!

2016年11月24日木曜日

2016 IRONMAN 70.3 Xiamen レポート ~FUJIサポートライダー石倉 惠介選手~

2016年11月13日(日)に中国で開催されましたアイアンマン70.3 アモイにFUJIサポートライダーの石倉 惠介選手が出場されました。
石倉氏は、Triathlon team「SAMURAI」を2013年に立ち上げられ、同レースに出場しレースレポートを頂いた安曇 樹香選手もSAMURAIのメンバーです。
お二人とも表彰台に立ち、石倉氏は見事来年度のIRONMAN世界戦の権利を獲得されました。
レースレポートが届きましたので、ご紹介します。





IRONMAN 70.3 Xiamen Report


【タイム】SWIM33:43BIKE2:31:14RUN1:33:00,総合45位,50-542


【使用機材】 

DH BarPROFILE DESIGN V2+
Base BarPROFILE DESIGN OZERO TT
Main Compo SHIMANO 7900
サドル:PRO AERO FUEL
タイヤ:FMAVIC イクシオングリップリンク,RMAVIC イクシオンパワーリンク
ホイール:MAVIC CXR80
ヘルメット:GARNEAU VOLTTICE
パワーメーター:SRM
シューズ:MAVIC TRI HELIUM
補給食:ハチミツ350g(バイク),Power Bar gel×3(ラン)

 

Prologue
大会当日の天気予報は最高気温28℃,湿度80%とのこと,暑くなれば自分にもチャンスが広がるかなと思いながらホテルを出ると案の定,日差しが強い.トランジッションエリアでFUJI NORCOM STRAIT 1.1(以下NORCOM)に空気を入れなおそうとポンプを探すと,一番反対側にあるらしい.PROIRONMANのステイタスが上位の者に与えられる若いゼッケンはポンプがあるエリアに程近いが,1663番の自分はかなり遠い.IRONMANのステイタスはこんなところで使われているのだと初めて知る.

SWIM
ポンプに空気を入れ,荷物を預けてトランジットエリアを後に海へ向かう.海でウォーミングアップをしようと海へ入ると,マーシャルが出ろと言わんばかりに笛を吹く.軽くウエットに水を入れる程度に泳ぎ,PROのスタートを見送る.スイムはローリングスタート,恥ずかしながら初めて聞く言葉だった.最近の主流(?)らしく,5名ずつ任意にスタートするらしい.私は一斉スタートが好きだ.順位が明白だし,若い選手と競うことができる.せめてエイジカテゴリー毎のウェーブスタートなら順位がわかるのだが,このローリングスタートは自分がゴールしても全員がゴールするまで順位がわからない.とにかくゴールラインを跨ぐまで全力でいくしかない.このローリングスタートについて直前までイメージできなかったが,競馬のスタートのような5つの枠がビーチに設けられ,そこからスタートするようだ.スイムで抜く労力を考えると,前の方からスタートするのがよいと考え,前の方でスタートを待つことにした.遠慮していたら,どんどん割り込まれて結局10番目位でスタートできた.軽くダッシュして水辺で飛び込むとゴーグルに水が入ってしまった.ゴーグルを直して泳ぎ始める.バトルがなく快適なスタートだ.波もなく順調に泳ぎだした.周りに人が少ないので,ドラフティング効果も感じられず,逆三角形のコースを反時計回りに泳ぐ.2つ目の頂点をターンし,岸に向かおうとするとどうしてもブイの内側に入ってしまう.潮のながれがかなりあるようだ.34分でスイムアップする.震災で多くの市民プールが閉鎖していて練習不足は否めない.タイムの悪さに落胆しながら,長いトランジッションエリアまで走る.ヘルメットを取り,ウエットスーツを脱いでラックに掛けてあるNORCOMを手に取りバイクをスタートさせる.

BIKE
周りにバイクは少ない.抜かれた選手についていきたいが,パワーメーターは250Wを示している.このペースでは90kmもたない.自分のペースでNORCOMを走らせる.最初のターンを過ぎて反対車線を見ても集団はできていないようだ.なるほどローリングスタートはスイムのバトルも防ぐし,バイクのドラフティング(集団走行)も防ぐ効果があるようだ.それにしても贅沢なコースだ.片側2車線(場所によっては3車線)を完全に交通規制(横切る人も車もない)し,走りやすい.日本ではこうはいかない.大きな2つの橋を超えるが,軽いNORCOMは気持ちよく登りことができる.空力を優先して重量の増したT.T.と比べ,非力な自分にはこの軽量なNORCOMがちょうど良い.2回目の折り返しをUターンすると向かい風だ.2週目のこの向かい風の区間に力を残しておかないとまずいなと思いながらペダルを踏む.50kmを過ぎたころから早くもへたれてきた.残りの距離をカウントしながら我慢をする.この辺りから後続から抜かれ始める.同じエイジ位の人に抜かれると焦るが,なんとも打つ手はない.最後の向かい風区間をしのぎなんとかバイクゴールだ.ほぼフラットなコースな割にはかなり時間を要してしまった.

RUN
しかし,気持ちを入れ替えてランに移る.走り始めはかなり脚が重い.最初の1km46秒と脚が重く感じる割には悪くない.周りにいる選手が自分より速いのだか,遅いのだか,エイジすらよく分からない.最後までプッシュするしかない.多少暑いが日本の夏のレースやKonaのような暑さはない.5kmも走ったところで,脚の重さは感じなくなったが,ラップが伸びない.7kmの周回コースだが,公園を横切る所やトランジッションエリアから出るところが段差になっていたりして走りづらい場所がある.2週目に入ると更にラップは悪くなり420秒台まで落ちる.3週目に入ったところで,長身の白人選手(後からイギリス人であることが分かった)を見つける.ゼッケンを見ると同じエイジだ.周回遅れの選手とごったがいしているところだったので,追いついたのか,追いつかれたのか分からない.向こうも気が付いたのか,スピードが上がる.なんとか根性で前にでるが,付いてこられる.3km位付いてこられたところで,前に出られてじわじわと離されていく.そんなときに,同じNORCOMに駆る安曇選手に抜かれる.彼女は2週目で,走りは軽快だ.一緒に付いて行ってゴールを目指したいが,スピードに差があり付いて行けない.ストライドが伸びないのが自分でも認識でき,ピッチで誤魔化そうとするが,ラップは440秒台まで落ち込む.4月に誕生したばかりの次男の面倒で大変な思いをさせている妻や寂しい思いをさせている長男を思うと諦めるわけにいかない.なによりKonaへ行くことを楽しみにしている.脚の痛みをこらえながら気持ちで走る.ローリングスタートゆえ,1秒も無駄にできないと思い,ゴールラインまで気力で走り抜けた.ゴール後,暫く動けなかった.ゴールから少し行ったところで,先着したイギリス人に会い,互いの健闘を称えあった.

Epilogue
ホテルに帰ると妻からのメールで,恐らく2位ではないかとのこと,負けたのは悔しいがなんとかKonaの権利は獲れるのではないかと少し安心した.夜の表彰式では,情報通り2位で表彰された.Konaのスロットも50-54Konaの枠は3スロットで,無事に権利を取ることができた.Xiamenの大会は中国人の若い選手の参加が多く,男子55-59以上の枠はすべて1枠であった.薄氷を踏む思いであったが,Konaに滑り込めて安堵した.しかしアジアの大会とはいえ,表彰台,Konaのスロットの多くはヨーロッパ,北米,オーストラリアからの選手で占められていた.Konaの権利を獲った日本人は6人位であった.

末筆ながら,大変な時に送り出してくれた妻や,サポートいただいたスポンサーの皆さまには感謝を申し上げます.

写真中央:石倉氏

2016年11月23日水曜日

2016 IRONMAN 70.3 Xiamen レポート ~FUJIサポートライダー安曇 樹香選手~


2016年11月13日(日)に中国で開催されましたアイアンマン70.3 アモイにFUJIサポートライダーの安曇 樹香選手が出場。レースレポートが届きましたので、ご紹介します。



 写真右側:安曇 樹香選手使用バイク(レースNo.1825)NORCOM STRAIGHT1.1


【開催日】20161113日(日)

【場所】Xiamen,China
【距離】Swim 1.9Km / Bike 90Km / Run 21.1Km (Total 113Km)
【総合記録】5:15:12F25-29 RANK:3
 
Swim0:41:18
スイムは浜からスタートし、右回りに1周回するコース。水温は22度と冷たくなく、日差しもあって、ウエットスーツを着ていると暑いくらいだった。風や波の影響はなかったが、潮の流れは強く感じられた。潮は浜から見て右から左へと流れていた。
スタートは10秒おきに5人ずつのローリングスタート。スタートする順番は決められていない。初めてのやり方なので、どのような感じなのか様子がわからなかった。早めにスタートしてスイムが得意な人の流れについていくか、様子を見て後ろの方からスタートするか…。そんなことを考えていたら、人の流れにもまれてあっという間に自分の番が来てしまった。
321!」の合図で他の4人の選手と共にスタートゲートを飛び出す。いつもとは異なり、人が散らばっていたため目立ったバトルはなかった。自分のペースで落ち着いてスタートすることができた。
浜から700mほど沖へ泳ぐと、ブイを大きく右に回る。そこからは潮流に逆らいながら泳がなくてはならない。100mごとに設置されたブイの一つ一つがとても遠く感じられた。600mほど浜と並行して泳ぎ、ブイを大きく回ればあとは浜に向かって一直線。しかし、前を泳ぐ選手を見ると、皆ブイとは異なる方向へ蛇行している。「おかしいな。」と、ヘッドアップしてコースを確かめて泳ぐが、いつの間にか自分も蛇行していた。潮の流れにはどの選手も苦戦していたようだった。
自分の力不足もあって、スイムでは予想以上に時間がかかってしまった。
 
Bike2:53:56
スイム会場からトランジションエリアまでは少し距離がある。ここでいかにタイムロスをなくすか。あれこれ段取りを考えながら急いでバイクパートへ移る。
バイクは海岸沿いの大通りを走る。アップダウンのない直線コースを2周回する。23車線ある道が全面交通規制され、日本では体感できない広々としたバイクコースであった。
スイムで時間がかかってしまったが、気持ちを切り替えてバイクパートをスタートさせる。だが、序盤から緩やかな坂や向かい風で思うようにペースが上がらない。無理して足を使いすぎないように気をつけながら、15km先の折り返し地点を目指す。
折り返しを過ぎると、そこから20kmはコーナーのない直線の道。風向きが変わり、身体もようやくほぐれてきて、ペースが上がった。エアロポジションで足の回転を意識する。今シーズンから乗り始めたNORCOM STRAIGHT 1.1にもだいぶ慣れてきた。安定したポジションで無駄な力みが減り、レースを経験する度にバイクパートの力が向上しているのを感じる。
海岸沿いをまっすぐに走っていくと、大橋が見えてくる。厦門の街並みや港に浮かぶヨットなどを一望できる見晴らしの良い場所だった。気持ちも前向きになり、一気に橋を駆け上がる。
橋を下ると折り返し地点。そこからは再び向かい風となる。今下ってきた大橋も、また登るのかと思うときつく感じられる。風に抗いながら10kmほど来た道を戻ると、レース会場が見えてくる。そして、ようやく1周回目が終わる。
平坦なコースということで高速レースになると予想していた。しかし、コースマップからは分からないなだらかな坂や海からの風があり、思った以上に苦戦してしまった。特に周回コースのラスト10kmが向かい風だったのは辛かった。また、山の下りのように足を休める場所もなく、常に足を回し続けていたことで、足の疲労が結構溜まっていた。いつもより少し不安を抱えたままバイクパートを終えた。
 
Run1:31:18
バイクからランへのトランジションも少し距離が長い。バイクを降りてからトランジションエリアをぐるっと一周しなければならない。迷ったが、バイクシューズを脱いで裸足で走って正解だった。
ランは海岸沿いの舗装された道を3往復する。天気の良い日は海の彼方まで見え、見晴らしの良いコースだ。朝や夕方には、たくさんの地元の人たちが走ったり海を眺めながら体操したりしていた。
最後のランパートで全力を出し切ろうと勢いよく飛び出した。一人、また一人と前を走る選手の背中を追う。沿道の「加油!」という声援が力強く背中を押してくれた。日本人選手が少なかったので出会えたときは大きな励みとなった。
1周目で飛ばしすぎたか、2周目に入ったところで足がぐっと重くなった。向かい風も体に堪えた。粘りどころと走っていると、1周先を走るサムライメンバーの石倉さんの背中が見えてきた。声をかけ合い、気持ちを入れ直す。ラストスパートでペースアップする選手が近くにおり、頑張ってついていく。そのおかげで中盤のペースを立て直すことができた。
3周目、いつもはない息苦しさや胃のむかつきがある。呼吸がうまくできず、気持ちが悪い。ペースががたっと落ちてしまった。1km1km、足を前へ進めるのが精いっぱいのときもあった。これで最後とラスト数kmはペースを上げたものの、大好きなランパートで守りに入ってしまったのが悔しい。
バイクパートと同様、フラットなコースだと思っていたが、実際に走ってみると意外にタフなコースであることがわかった。強い日差しや向かい風。道も平坦に見えて緩やかに登っている。舗装されていない狭い場所や芝生の道など、走っていて注意しなければならない所もあった。そうした場所でペースが乱れてしまうのが一番苦しかった。
また、ローリングスタートだったため、自分の順位が最後まで分からない。同じエイジグループの人とすれ違っても、その人が自分より速いタイムで走っているのか、どうなのか。それでも一秒でも速くゴールしたい。気持ちを強くもたなければならず、最後まで自分との戦いだと思った。
 
今回のレースは、コナの出場権を獲得できるとあってどんなレースになるかドキドキしていた。私にとって初めてのハーフアイアンマンであり、レースではショートディスタンスのようなスピード感を味わうことができた。海外選手のバイク力には改めて圧倒された。結果的には力が及ばず、コナの出場権を得ることはできなかったが、ハーフアイアンマンだったからこそ自分に足りないものや苦手な面がよくわかった。この経験をロングディスタンスでも生かしていきたい。
応援して頂いた方、サポートしてくださった方、本当にありがとうございました!

                                写真左側:安曇 樹香選手




2015年8月に中国の大手企業グループがアイアンマンを主催するワールド・トライアスロン・コーポレーションを買収したことで、欧米での開催が多かったアイアンマンシリーズがアジア圏内での開催増になるのではないかと思われたが、今年の7月になって急遽中国で2つのアイアンマン70.3の開催が決定。10月16日のホーフェイと11月13日のアモイがその二つ。どちらもアイアンマンの半分の距離のレースでありながら、アイアンマン世界戦のスロット枠が配分されているというから、世界戦への権利獲得にチャンスのレースであった。
安曇選手のエイジでは、スロット枠が「1」と最少数であったことで惜しくもチャンスを逃す結果となったが、来年はさらに中国でアイアンマン70.3のレースが3つ追加され、それぞれ世界戦へのスロットも「30」分配されることから、来期もぜひ世界戦への権利獲得目指して期待の高まるところです。
これからも皆さまの熱いご声援を安曇選手へよろしくお願いします!

2016年11月22日火曜日

ブース出展のお知らせ(第3回スポーツバイクデモin大阪)

12月10日(土)に大阪南港ATCで開催されるY's Road主催の自転車イベント「第3回スポーツバイクデモin大阪」にブース出展しますので、お知らせいたします。


「走って! 見て! 試して! 楽しんで! お得に買える!」5拍子揃ったスポーツサイクルの祭典『スポーツバイクデモ(SBD)』が今年も開催。大阪は3回目を迎えます。

名称:第3回スポーツバイクデモin大阪
主催:株式会社ワイ・インターナショナル内 スポーツバイクデモ実行委員会
日程:2016年12月10日(土)
会場:大阪南港ATC ピロティ広場&屋外特設コース
入場:無料
内容:展示会、試乗会、アウトレット即売会、新車受注会
*Link → イベント公式サイト


当日FUJIブースでご用意する試乗車は以下のとおりです。2016年9月に限定カラーを発表したSL ELITEやTRANSONIC ELITE、2017年モデルでフルモデルチェンジを果たしたアルミロードROUBAIXをはじめとする話題のモデルをご用意しますので、是非この機会にFUJIの走りをご体感ください。
*車体画像はイメージです。実際の試乗車の仕様とは異なります *車体画像クリックで拡大

SL ELITE Link → スペック等詳細
並外れた剛性、優れたライドフィールとハンドリング性能を備えた世界最軽量バ イクを作るというコンセプトを基に開発したバイク。多角断面ダウンチューブに 使用する超高強度カーボンは2、3度曲げただけでカーボン組織が壊れてしまう ため平面部分に適用させる必要があった。 SL ELITEは優れたジオメトリーと高剛性、そして究極の軽さが素晴らしい乗り 味をもたらすことはもちろんのこと、楕円断面の極細シートステーによってもた らされる振動吸収性、そしてハイコンパクション製法によって作られるフレームがもたらす優れた弾力は、格別のライドフィールを演出する。全てのロードライダーに全ての局面でその性能の恩恵を受けることができるが、特にクライマーにとってその軽さは大きな武器になることは想像に難くない。また、軽さのアドバ ンテージから、パーツチョイスによってはレースレギュレーションを大きく下回る重量で仕上がってしまうのが難点。優れたコストパフォーマンスは、ライダー の性能を100%引き出すことが出来る非常に重要な要素であると考える。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Avantgarde Black, Matte Carbon/Gold

試乗車Sizes:49cm、試乗車Color:Avantgarde Black
試乗車Sizes:54cm、試乗車Color:Avantgarde Black


SL 2.5 Link → スペック等詳細
シマノ105を搭載した完成車パッケージ。C10ハイモジュラスカーボンフレームにFC-440フルカーボンフォーク仕様でELITEグレードより重くなるものの、ライドフィールはそのままにフレーム単体で1kgを切るクラ ストップレベルの軽さはSLならでは。多数採用するOVAL CONCEPTSパーツの中でもチェーンリングは冷間鍛造製法で作られており、変速性能はもとより耐久性、剛性の高さに定評がある。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Navy / Blue

試乗車Sizes:52cm、試乗車Color:Navy / Blue


TRANSONIC ELITE Link → スペック等詳細
当初リアのダイレクトマウントブレーキがチェーンステー用しか発売されなかったので、フロント用をリアに付けて発売していたという逸話があるほど最先端スペックのロードバイク。エアロロードプラットフォームにも関わらずそのシルキーな乗り味は多くの欧米専門誌に取り上げられ、ほとんどのエアロロードが荒れた路面を苦手とするのに対してTRANSONICはそれをチャンスに変えることができる。それでいて横剛性はクラストップで駆動伝達ロスが少ないので、ロードレー スはもちろんのことショートディスタンスのトライアスロンでもその性能は発揮される。そして何と言ってもライダーが限界に挑戦することが出来るコストパフォーマンスの高さがポイント。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Avantgarde Black

試乗車Sizes:54cm、試乗車Color:Avantgarde Black


ROUBAIX 1.3 Link → スペック等詳細
昨年モデルから味付けが変わってよりキレのあるライドフィールが特徴的。SLと 同じジオメトリーを採用したことがその変化に大きく影響している。フレーム重 量も10%ほど軽くなってカスタム次第で7kg切りも可能なハイスペックプラッ トフォーム。ロングライドからクリテ、ヒルクライムまでこれ1台でこなせるオー ルラウンドロード。Tiagra仕様でフルカーボンフォーク搭載ロードは他ではあま り見ない贅沢仕様。これからレースに挑戦しようと考えているビギナーや学生の レーサーなどに特におすすめ。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Matte Black / Red, Mystic White

試乗車Sizes:49cm、試乗車Color:Matte Black / Red

試乗車Sizes:54cm、試乗車Color:Mystic White


JARI 1.5 Link → スペック等詳細
JARIの完成車パッケージとなるJARI 1.5はSRAM RIVALの1x仕様となっており、グラベルロードやシクロクロスよりはギア比が若干軽く設定されて悪路の走破性をより容易にしているのが特徴。ハンドルにはこのバイクのために特別に作られたOVALのアドベンチャーバーを採用。ライダーの手首の角度を最適化しドロップ部分をより有効的にする為に一般的なロードタイプより20mm幅が広く、125mmドロップ、4度バックスウィープ、25度アウトスウィープ仕様となっておりバイクコントロール性が向上。タイヤは汎用性の高い35cを標準装備、ブレーキはメカニカルタイプの対抗ピストン仕様で十分な制動力を持つ。乗り手によってその表情が大きく変わるバイクなので、是非こだわりのカスタムを施して世界に1台のJARIに仕上げてもらいたい。
Sizes:46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Pewter/Red

試乗車Sizes:52cm、試乗車Color:Pewter/Red


CROSS 1.7 Link → スペック等詳細
2017年モデルからプラットフォームがモデルチェンジした新型CROSS。フレームはジオメトリーを見直してこれまでよりも低身長の人でも乗れるように再設計。またチュービングを見直すことで昨年モデルと比較して246gの軽量化に成功。フォークもケーブル内蔵型のFC-440フルカーボンフォークへグレードアップして飛躍的に走行性能もアップしている。コンポはシマノ105をベースに冷間鍛造製法で仕上げたチェーンリングを装備するOVALクランク、対抗ピストン仕様のメカニカルディスクブレーキ、前後12mmスルーアクセル、Challengeタイヤなど走りにこだわったスペックに、フェンダーブリッジを設けるなど機能性も見逃せない。
Sizes:46cm,49cm,52cm,54cm,56cm
Color(s):Matte Green/Sky Blue

試乗車Sizes:52cm、試乗車Color:Matte Green/Sky Blue


BALLAD Ω Link → スペック等詳細
アーバンクロモリバイクのバラッドシリーズにトップグレードとなる本格派ロードバイクが新登場。バテッドクロモリ管を採用したプラットフォームにシマノ新型SORAを搭載。 ブラックアウトされたカラーリングはBALLAD Rの持つクラシカルな雰囲気とはまた違った精悍でスタイリッシュなイメージを演出。 全6サイズであらゆる体型にジャストフィット。
Sizes:43cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm, 58cm
Color(s):Matte Black

試乗車Sizes:52cm、試乗車Color:Matte Black


TRACK ARCV Link → スペック等詳細
FUJIが満を持してリリースする新型シングルスピードは、パシュートジオメトリーを採用したストリート仕様。スムースウェルドされた大径チューブが特徴的なA2-SLアルミフレームに織り目が美しいカーボンフォークを搭載し、ダイレクトなライドフィールはもちろんのこと磨きがかったアルミ無垢とマットブラックの2カラー展開でFUJIらしいクールな一台に仕上がった。
Sizes:49cm, 52cm, 54cm, 56cm
Color(s):Matte Black, Aluminum

試乗車Sizes:52cm、試乗車Color:Matte Black


*ご用意する試乗車は事情により変更になる場合があります。
*イベントの詳細についてはイベント公式サイトをご覧ください。